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インフルエンザ脳症の後遺症はもっと恐ろしい

患者を診ている医者

インフルエンザにかかった時に、何が恐ろしいかというと、インフルエンザ脳症という合併症を起こしてしまうことがあるからです。
インフルエンザ脳症を発症すると後遺症が残ったり、命を落とすこともあるという深刻な病気です。

インフルエンザ脳症の後遺症には、自分で思ったように身体が動かせなくなる運動障害があります。
これがあることで自分で歩くことができなくなったりして、生活に支障をきたします。
リハビリである程度は回復するものもありますが、根本から治すことはできないので、後遺症が残った場合には、その後もずっと後遺症を抱えて生きていかなくてはいけません。

それ以外の後遺症として、知的障害もあります。
知的障害が起こると言語能力や運動能力に影響を及ぼします。
高次機能障害が起こることもあります。
これは、物事を深く考えることや、新しいことを覚えることができなくなるというものです。

てんかんの後遺症に悩む人も少なくありません。
てんかんは急にてんかん発作を起こす病気です。
発作は予測することができないので、抗てんかん剤を飲み続けなければなりません。
一度てんかんになると、なかなか治ることはないので、抗てんかん剤を一生飲み続ける必要が出てくることもあります。
てんかんは、インフルエンザ脳症を発症して、すぐにでてくることもあれば、発症後の1年間の間に出てくることがあります。
脳症が治った後に、なにも後遺症がないと思っていても、その後1年間ほどはてんかん発作が起きないかをチェックする必要があります。

さらに食事面での後遺症が残ることもあります。
上手くものが飲み込めないという嚥下障害です。
これが起こると、今までのように自由に食べたいものを食べるということはできません。
パサパサしたものはむせやすくなり、水でもむせてしまうこともあります。
そういったものは避けなくてはならず、食事面での制限がでてきます。
こういった後遺症が残ると、その後の生活は今までと同じように過ごせなくなり、人生が大きく変わってしまうのです。

異常行動とみなす判断の基準は

インフルエンザ脳症を起こしているとわかる症状のひとつに、異常行動があります。
しかし、異常行動といっても、明らかにいつもとは違うとわかるものもあれば、そこまではっきりとわからないものもあります。
どのような基準で、インフルエンザ脳症の症状である異常行動だと判断すればよいのでしょうか。

まず、普段の言動をよく思い出してください。
明らかに意味がわからない言葉を発していたり、見たことのないような行動を起こした時には、異常行動である可能性が高いでしょう。
具体的には、突然意味不明の言葉を話したり、意味もなく走り出すといった言動です。

わかりにくいのは、言動にあらわれない症状です。
例えば、名前を呼んでも反応しない、といったことが起こった時には、しっかりと顔を見て眼を合わすようにしましょう。
眼を見ることが重要です。
近くで名前を呼んで、顔を近づけても、視線が合わないようなことがあれば、それは異常行動を起こしていると判断してもよいかもしれません。
小さい子どもであれば、名前を呼んでも反応しないことは、普段からたまにあることかもしれません。
しかし、近くに顔を近づけても視線が合わないということは、普段はほとんどないはずです。

また眼を見ると、その視線がどのようになっているかが基準になります。
視線が安定していない、どこを見ているかわからないという状態は、脳の機能に異常が起こっている可能性があります。
普段は見られないような言動がない場合でも、眼を見ることで異常行動を起こしているかどうかを判断することができます。
静かに寝ているから大丈夫だと思わずに、しっかりと顔を見て様子を観察するようにして下さい。
そして、いつもとは違う様子を感じたら、早めに病院を受診しましょう。