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インフルエンザ脳症に、インフルエンザ治療薬は効くか

インフルエンザが恐ろしい病気だとされる理由の一つが、インフルエンザにかかるとインフルエンザ脳症になってしまうかもしれないということだと思います。
では、インフルエンザ脳症になってしまった場合には、どのような治療が行われるのでしょうか。

インフルエンザ脳症には、これをすれば治るというような決定的な治療法がありません。
しかし、脳症になると、高熱、意識障害、けいれんといった、重大な症状があらわれるため、なにもせずに様子を見ているだけでは、命を失う危険が高くなってしまいます。
そのため、主な治療は起こっている症状に対応する、対症療法がメインになります。
けいれんを起こしているようであれば、抗けいれん薬を投与するといったような方法です。

その時に、インフルエンザ治療薬を使用する場合もあります。
インフルエンザ治療薬は、インフルエンザを発症した後の48時間以内に使うことで、インフルエンザウイルスがそれ以上に増殖することを防ぐ治療薬です。
つまり、インフルエンザウイルスを倒して無くすという作用はありません。
しかし、脳症にかかった場合に、これ以上にインフルエンザウイルスが増えないようにという効果を期待して、インフルエンザ治療薬が使われることがあります。
はっきりとした治療効果はわかっていませんが、これ以上悪化させないために投与されます。

インフルエンザ脳症の進行はとても早く、インフルエンザにかかったかもしれないと思っているうちに、急激に症状が進行していきます。
そのため、インフルエンザを発症して48時間以内に脳症の症状を起こしていることもあります。
インフルエンザウイルスは48時間~72時間後に、ウイルスの量が最も多くなると言われています。
脳症の進行が早い場合には、まだウイルスの量が最大値になっていないうちに脳症を発症してしまったという可能性もあります。
そのような場合には、ウイルスが増殖中の状態のため、インフルエンザ治療薬を使うことで、ウイルスの増殖を防いでいるという可能性もあるでしょう。

ロキソニンはそもそもインフルエンザに効果がない

インフルエンザの時に使われる薬のひとつに、ロキソニンがあります。
ロキソニンは消炎鎮痛薬といって、炎症を抑えたり、痛みを鎮める作用を持っています。
インフルエンザにかかった時には、高熱がでることが多く、関節の痛みを伴うこともよくある症状です。

そのような時に、熱を下げたり、関節痛や頭痛といった痛みをとるために処方されるのがロキソニンです。
ロキソニンは、インフルエンザウイルスに作用する薬ではないので、ウイルスを倒したり、ウイルスの増殖を防ぐ効果はありません。

しかし、ウイルスが身体の中で増殖してしまった以上、身体の中の免疫細胞がウイルスと闘い、ウイルスを無くさなくては、病気を治すことはできません。
そのためには、身体の免疫力が最大限に発揮されるよう、身体の状態を整えることが必要です。

症状があっても苦痛が少なく、十分にウイルスと闘う余力が残っている場合にはロキソニンなどの消炎鎮痛剤を飲む必要はありません。
しかし、高熱で体力が消耗していたり、痛みが強くて眠ることができないなどといった症状がある時には、ウイルスと闘う力が不足してしまっています。
そのような時に、熱を下げて体力の回復をしたり、痛みをとって十分に休息ができるようにすることで、ウイルスと闘う力を蓄えることができます。

ロキソニンは、効果がずっと続くわけではないので、持続時間が過ぎれば、症状は元に戻ってしまいますが、それでも一時的に辛い症状を抑えるだけで、体力の回復をすることができます。
体力が回復すれば、免疫力も高まるので、病気の回復に役立ちます。

ロキソニンは直接ウイルスに効かなかったとしても、苦痛の強い症状を無くすことで、体力を回復させるという効果を期待して処方されることがあります。