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インフルエンザはどうして毎年流行するのか

インフルエンザはなぜ毎年流行するのでしょうか。
毎年インフルエンザワクチンを接種しているのに、なぜかかるのでしょうか。

インフルエンザウイルスは一本鎖のRNAウイルスで、その粒子内の核タンパク複合体の違いによってA型・B型・C型に分類されます。
C型はA型やB型とは構造や性状が異なるため、発症しても軽症で流行することはほとんどありません。
A型やB型の表面にはHA(赤血球凝集素)とNA(ノイラミニダーゼ)の2種類の糖タンパクがあります。
A型やB型に感染すると、生体内にはこれら2種類の糖タンパクに対する抗体が作られるのです。

そもそもインフルエンザ自体がRNAウイルスのため、変異を起こしやすい性質があります。
この変異によって毎年ウイルスが変化します。
私たちの身体にはウイルスや病原体が生体内に浸入すると、それに対する抗体を作り、同じウイルスや病原体が再び体内に侵入するのを防御する働きがあります。
しかし変異によって変化した抗原に対しては、前回感染した時にできた抗体では防御することができないため、毎年インフルエンザが流行するのです。

さらにA型インフルエンザのHAは16種類、NAは9種類存在し、計算上144種類のA型インフルエンザウイルスが存在することになります。
このHAとNAの組み合わせ(亜型)によってウイルスの感染性が変化します。
一度A型インフルエンザに感染し体内に抗体を持っていたとしても、組み合わせの異なるウイルス侵入すると体内に既存する抗体では対応しきれず、再び感染してしまうことがあります。
こうして感染が広まっていきます。

インフルエンザワクチンを接種しても、完全に感染を予防することはできません。
しかし感染したとしても重症化することを防ぐことはできます。
基礎疾患により免疫力の低下している人や高齢者・子ども等の抵抗力の弱い人がインフルエンザにかかると重症化することがありますが、インフルエンザワクチンにはこの重症化を予防する効果があります。

夏のインフルエンザ対策の仕方

一般にインフルエンザウイルスは低温・低湿度の環境を好むため冬に流行するとされていましたが、高温・多湿の国でもインフルエンザの流行は存在します。
また南半球からの帰国者が持ち込むケースもあります。
夏のインフルエンザ対策について述べていきます。

夏のインフルエンザも冬のインフルエンザ同様、「かぜ」と見分けることが重要になってきます。
高熱や関節痛・下痢等の症状が出たら早めに受診しましょう。
また現在では夏にエアコンを使用することが多く、室内では適温・低湿度のためウイルスが活発になり感染しやすくなっている可能性もあります。
予防や対策としても、冬のインフルエンザと同じように「外出先から戻ったら手洗い・うがいをする」「流行時の人込みへの外出は避ける」「栄養バランスのとれた食事や適度な運動・良質な睡眠によって日常から免疫力を高めておく」といったことが重要になります。

夏は暑さで食欲が落ちたり、寝苦しく十分な睡眠が摂れず、体力が低下している人もいます。
さらにエアコンの持続的な使用で空気が乾燥している時は、加湿器等を使用して湿度を保つことも必要です。
乾燥した空間で口呼吸をすると、特に寝ている間に喉の奥まで乾燥してしまいウイルスに感染しやすくなります。

そこで口呼吸を鼻呼吸に変えるために、鼻づまり等問題のある方はまず症状を改善して鼻呼吸できる状態にします。
さらに専用のテープを使用したり、口や喉の周囲のエクササイズで筋力をつけます。
こうして鼻呼吸で眠れるようになれば口からウイルスが侵入するのを防ぎ・喉の不快も改善することが可能です。

エクササイズや専用のテープでも口呼吸が改善できない方は、マスクを着用します。
マスクは口だけでなく鼻腔の保湿にもなり、さらにウイルスの侵入を防ぐこともできるため、流行時に人込みへの外出や病院受診の際にとても有効です。